薬剤師がラックアップ 採用難易度ランキング

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医療・介護・福祉の人材は、高齢化の進展や福祉の拡充のため就業者が増え続けています。
しかし、職種毎に需給バランスは異なり、比較的採用しやすい職種もあれば、非常に採用が難しい職種もあります。一部の職種は景気にも影響され、有効求人倍率が上がると医療事務、看護助手、ヘルパー・介護職などの職種は採用が難しくなる傾向があります。

さて、今回の調査結果で採用難易度1位は前年に続き医師です。人口あたりの医師数は、いまだ先進国の平均にも達しておらず、しかもフリーアクセスであるため国民1人あたりの受診回数は先進国でトップクラスです。
2位は薬剤師。医薬分業の進展や病院での需要増加、薬剤師国家試験の合格率低下などにより人材不足が強まっています。
3位はヘルパー・介護職。介護職の有効求人倍率(厚労省発表)は年々上昇しており、高齢化での需要の増大だけでなく、好景気により他業界に人材が流出していることから、採用が一段と難しくなっています。

全体の傾向では、介護職(ヘルパー、介護福祉士、精神保健福祉士)、リハ職(言語聴覚士、作業療法士、理学療法士)、保育士で採用難易度が高まっています。中小の介護事業者、保育園、診療所では、ハローワークや知り合いの紹介に依存する傾向があり、採用難易度が高い職種は、採用手段の多様化など採用力の強化が必要です。
また、看護師、助産師、保健師は配置基準の緩和や大学看護学部の新設ラッシュなどで採用難易度は緩んでいます。
歯科(歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手)は、大きな変化はありません。

 

 

先輩薬剤師から聞いたこれだけは押さえてほしい ルール&マナー

先輩薬剤師から聞いたこれだけは押さえてほしい ルール&マナー

 

 

筋ジストロフィー治療剤 治験開始

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第一三共は2月25日、官民ファンドの産業革新機構などとの共同投資によるOrphan Disease Treatment Institute(東京都品川区)と開発中のデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬(開発コード:「DS-5141b」)の国内治験を開始したと発表した。2020年までの承認を目指す。

発表によると、フェーズ1/2で被験者に対する投薬を開始した。DMDの原因は、遺伝子の変異により患者の筋細胞でジストロフィンタンパク質が産生されないことにある。それに対し同剤は、変異した遺伝子による情報を読み飛ばすこと(エクソン45スキップ)で、機能するタンパク質を発現させ、結果として筋機能の改善につながることが期待される核酸医薬品。

DMDは、新生男児の約3500人に1人で発症することが知られている極めて重篤な遺伝性希少疾患。筋肉の萎縮や筋力低下を招き、一般的には、10歳代前半までに自立歩行不能、20~30歳代で呼吸不全あるいは心不全で亡くなるとされる。

第一三共 デュシェンヌ型筋ジス薬の国内治験開始 20年までの承認目指す | 国内ニュース | ニュース | ミクスOnline

 

筋ジストロフィーのすべて

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梅田事故の原因は運転手の大動脈解離?大動脈解離とは

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捜査関係者らによると、大橋さんを病院に搬送する際、「大動脈解離の症状がみられる」との情報が救急隊から寄せられた。府警は大橋さんの体調が急激に悪化した可能性もあるとみて近く司法解剖し、死因などを調べる。

 大阪の梅田で車が暴走し、歩行者をはねる事故が発生しました。

この車を運転していた運転手は大動脈解離で意識を失っていた可能性があるとのことです。

◆大動脈解離とは

心臓が絞り出した血液を全身に送り届けるパイプが動脈ですが、この動脈の中で最も太い部分を大動脈と呼びます。
この大動脈は高い血圧に耐えるため3層構造となっており、大変頑丈にできています。
しかし諸々の理由で、この3層構造のうち、中膜(まん中の膜)と内膜(一番内側の膜)が弱くなり、大動脈の内部を流れていた血液が内膜にできた裂け目を通り、中膜層(内膜と外膜の間)に入り込むことがあります。
中膜層に入り込んだ血流は勢いが大変強いため、大動脈の壁を縦方向(末梢方向=足側)に裂いて行きます。

これを医学用語で大動脈解離(ダイドウミャクカイリ)と呼びます。

大動脈解離 | 社会医療法人大道会 森之宮病院

◆ 大動脈解離の症状

大動脈解離が起きると常に痛みが起こりますが、その多くは突然の激痛で、しばしば引き裂かれるような痛みと表現されます。最も多いのは胸の痛みですが、背中の肩甲骨の間に感じられることもよくあります。この痛みは大動脈に沿って解離が広がるにつれて、たいていは移動します。

大動脈解離: 動脈瘤と大動脈解離: メルクマニュアル 家庭版

 大動脈解離の症状でよく言われるのは、胸の痛みや背中の痛みです。これらの症状があったら無理をせず病院を受診しましょう。

自己判断で行動するのは危険です。

 

大動脈解離―診断と治療のStandard

大動脈解離―診断と治療のStandard

 

 

骨軟部腫瘍に対しての重粒子線治療が保険適用に。自己負担が大幅削減。

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がんに対する特殊な放射線療法である重粒子線治療が4月、骨や筋肉などにできた腫瘍(骨軟部腫瘍)に対して保険が使えるようになる。これまでは国が保険併用を認めた先進医療で300万~360万円程度の自己負担が必要だったが、大幅に軽減される。

 ◆重粒子線治療とは

重粒子線がん治療は、炭素イオンを、加速器で光速の約70%まで加速し、がん病巣に狙いを絞って照射する最先端の放射線治療法です。
従来の放射線治療で使用されるエックス線やガンマ線は、がん病巣に対して体外から照射すると、体の表面近くで放射線量が最大となり、それ以降は次第に減少していき、体の深いところにあるがん病巣に十分なダメージを与えることができません。また、がん病巣以外の正常細胞にもダメージを与えてしまいます。

一方、重粒子線及び陽子線は、体の表面では放射線量が弱く、がん病巣において放射線量がピークになる特性(ブラッグ・ピーク)を有しています。このため、がん病巣をピンポイントで狙いうちすることができ、がん病巣にダメージを十分与えながら、正常細胞へのダメージを最小限に抑えることが可能です。
特に重粒子線は、陽子線よりもさらに線量集中性が優れ、がん細胞に対する殺傷効果が2~3倍大きいとされているため、照射回数をさらに少なく、治療期間をより短くすることが可能です。

重粒子線治療について |九州国際重粒子線がん治療センター

 この重粒子線治療が4月より骨軟部腫瘍に対して保険適用となります。

このことによってこれまで先進医療として300万円以上の自己負担が必要でしたが、これが大幅に削減されます。

これで多くの方のがん治療の幅が広がることになります。

 

がん重粒子線治療のナゾ

がん重粒子線治療のナゾ

 

 

薄毛からの復活。毛髪の再生医療

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資生堂は、再生医療の技術を使って薄くなった髪の毛をよみがえらせる臨床研究を年内に始める。毛髪研究に取り組む専門医らと協力して効果や安全性を確かめる。厚生労働省への手続きなどを経て、日本やアジアで2018年中に事業を始める方針だ。

研究開発を統括する岩井恒彦副社長が明らかにした。医療機関で、患者の後頭部から毛がある頭皮を直径5ミリ前後の円形に切り取り、専門施設で、髪の成長に重要な細胞を取り出して培養して人工的に増やす。その細胞を脱毛部分に移植すれば、毛髪を支える組織が元気になり、髪がよみがえる仕組みだという。

植毛ほど頭皮を大きく切り取る必要がなく患者自身の細胞を活用するため、移植後の拒絶反応が小さく、男女とも使える利点がある、と資生堂はみている。

資生堂は13年、毛髪再生技術開発のバイオ企業「レプリセル・ライフ・サイエンス」(カナダ)と技術提携。14年5月には細胞の培養と加工を手がける拠点を神戸市に設け、15年に「細胞加工製造」の許可を得た。自由診療となる見込みで、治療費用は「少なくとも10万円以上ではないか」(岩井副社長)という。

 ついに薄毛の分野にも再生医療の波がきました。

臨床研究が年内にも始まるようですので、良い結果が出ることを期待しています。

将来は私もお世話になるかもしれませんから。

 

薄毛の科学 (おもしろサイエンス)

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新型出生前診断の対象拡大要望を取り下げ

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妊婦の血液から胎児の染色体異常を高精度で判定する新型出生前診断(NIPT)で、臨床研究を実施する研究者らが参加する団体「NIPTコンソーシアム」は24日、検査対象をダウン症など現在の三つの病気にとどめ、他の病気に広げない方針を明らかにした。

 こういった要望が取り下げられるというニュースを聞くことは、私自身あまりありませんでした。

出生前診断は、非常に倫理上も難しい問題です。

今回取り下げとなった理由は、必ずしも重くない病気も選別対象になることに疑問の声があったためだそうです。

出生前診断は形はどうあれ、命に関わる問題です。

検査対象の拡大も慎重に検討しなくてはいけません。

 

出生前診断 出産ジャーナリストが見つめた現状と未来 (朝日新書)

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講演料のチェックを強化。新薬審議委医師

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厚生労働省は、新薬の承認などを審査する国の審議会の委員を務める医師らについて、製薬企業から受け取った講演料などの申告が適正かどうか、4月から確認を強化する方針を決めた。申告された内容に間違いがないか製薬企業に問い合わせ、点検するという。

 薬は申請を行い、承認をもらったものが販売されます。

その承認を出すための審査は、医師などによって行われます。

その審査に参加する医師は製薬メーカーなどから受け取った講演料などを申告を行っています。講演料の代わりに製薬メーカーなどに有利な判断をしなよう、審議の中立性や公平性を保つためです。

これまでは医師からの自己申告に任せきりだったが、今後は厚生労働省が製薬メーカーなどに問い合わせをして申告が正しいかを確認するそうです。

すべての医師が嘘の申告をしているわけではないですが、ごく一部に申告内容が事実と違っていることもあったようで、私達の健康のためにも正しい審議が行われるように体制をつくっていって欲しいです。

 

職業治験 治験で1000万円稼いだ男の病的な日々

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