骨軟部腫瘍に対しての重粒子線治療が保険適用に。自己負担が大幅削減。

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がんに対する特殊な放射線療法である重粒子線治療が4月、骨や筋肉などにできた腫瘍(骨軟部腫瘍)に対して保険が使えるようになる。これまでは国が保険併用を認めた先進医療で300万~360万円程度の自己負担が必要だったが、大幅に軽減される。

 ◆重粒子線治療とは

重粒子線がん治療は、炭素イオンを、加速器で光速の約70%まで加速し、がん病巣に狙いを絞って照射する最先端の放射線治療法です。
従来の放射線治療で使用されるエックス線やガンマ線は、がん病巣に対して体外から照射すると、体の表面近くで放射線量が最大となり、それ以降は次第に減少していき、体の深いところにあるがん病巣に十分なダメージを与えることができません。また、がん病巣以外の正常細胞にもダメージを与えてしまいます。

一方、重粒子線及び陽子線は、体の表面では放射線量が弱く、がん病巣において放射線量がピークになる特性(ブラッグ・ピーク)を有しています。このため、がん病巣をピンポイントで狙いうちすることができ、がん病巣にダメージを十分与えながら、正常細胞へのダメージを最小限に抑えることが可能です。
特に重粒子線は、陽子線よりもさらに線量集中性が優れ、がん細胞に対する殺傷効果が2~3倍大きいとされているため、照射回数をさらに少なく、治療期間をより短くすることが可能です。

重粒子線治療について |九州国際重粒子線がん治療センター

 この重粒子線治療が4月より骨軟部腫瘍に対して保険適用となります。

このことによってこれまで先進医療として300万円以上の自己負担が必要でしたが、これが大幅に削減されます。

これで多くの方のがん治療の幅が広がることになります。

 

がん重粒子線治療のナゾ

がん重粒子線治療のナゾ