不妊治療の破棄受精卵で「難病治療を」
人の再生医療に用いる胚性幹細胞(ES細胞)を作製・備蓄して外部に提供する京都大の計画が国に認められた。医療用ES細胞の安定供給が実現すれば、人工多能性幹細胞(iPS細胞)と両輪で、網膜の病気や脊髄損傷、心疾患といった再生医療の後押しにつながると期待される。受精卵を使うという倫理的側面の課題があり、最近はiPS細胞の陰に隠れがちだったES細胞。今回再び脚光を浴びるようになったのは、不妊治療で破棄される受精卵の存在があった。
不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」 (ブルーバックス)
- 作者: 浅田義正,河合蘭
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医療機関ネットパトロール「うそや大げさな表示」誰でも通報
これは医療機関のウェブサイト上の虚偽・誇大広告を取り締まる目的でおこなわれるもの。
「うそや大げさな表示」がなされている医療機関のウェブサイトがないか、厚労省に委託された日本消費者協会が監視する。
不適切な表現には日本消費者協会が修正を求め、従わない場合は自治体による改善指導につなげる。
自治体による指導後には、ウェブサイトが改善されたかどうかの追跡調査もおこなうという。
また、厚労省は一般のネット利用者にも情報提供を呼びかけ、専用サイトの通報窓口や電話番号(03-3293-9225)も開設した。
iPSでパーキンソン病が改善 サルで確認
人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経の元になる細胞を作ってパーキンソン病のサルの脳に移植し、最長二年間観察した結果、症状が改善し、腫瘍ができる異常も起きなかったと、京都大の高橋淳教授のチームが三十日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
インフルワクチン製造量、昨年の使用量の4%減
厚労省によると、ワクチン製造量は昨年度より4%減る見通し。ワクチンに使うウイルス株を選び直した影響という。
ワクチンは、13歳以上は通常1回の接種だが、2回接種する人もいる。厚労省は1回の接種を周知徹底し、使用量を減らせるとみている。返品を前提とした医療機関の余分な発注をなくすための対応も強化する。
疼痛診療支援AIシステム
愛知医科大学は痛みにおける国内で初めての集学的な治療・研究施設「学際的痛みセンター」を創設し、診療部門に痛み専門の整形外科医、麻酔科医、精神科医、看護師、理学療法士、臨床心理士らを配して慢性痛の集学的診療に取り組んでいます。痛みセンターでは年間延べ7,000人近くに治療を提供し、これまで長期にわたって改善されなかった痛みが改善するなどの成果を上げており、集学的医療としての様々なノウハウが蓄積されています。
そうしたノウハウを人工知能「KIBIT」に学習させ、新たな問診記録を重症度でスコアリングすることにより、医師が診断する際の数値的尺度として活用するシステムとなります。
禁じられた治療法~手術と投薬を好む整形外科医によって隠ぺいされた疼痛治療の真実とは?~
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採血無しで血糖値測定
量子科学技術研究開発機構(量研)は、採血なしで血糖値を測れる技術の実用化を目指す企業、ライトタッチテクノロジーを同年7月5日に同機構のベンチャー第1号に認定したと2017年8月18日に発表した。レーザー技術に基づく非侵襲血糖値センサーの事業化を目指す。
血液たった1滴でがん診断!
1滴の血液から13種類のがんの有無を同時に診断できる検査法を国立がん研究センターなどのチームが開発した。がんが分泌する微小な物質を検出する。「腫瘍マーカー」を使う現在の血液検査と比べ発見率が高く、ごく初期のがんも見つけられるのが特長という。
チームはがん患者らを対象とした臨床研究を進め、数年以内に国の承認を得たい考え。センターの落谷孝広・分野長は「患者の体への負担が少ない比較的安価な検査になる。早期発見できれば、より効果的な治療ができ、医療費削減にもつながる」と話している。費用は2万円になる見込み。